街と喫茶店は手を繋いでいく
トロワバグで働き始めて半年が過ぎました、
学生スタッフの川窪です。
神保町では先日まで古本まつりが開かれ、トロワバグではその前に新しいスタッフの歓迎会も兼ねて古本まつり決起会を行いました。
期間中は神保町の街にいつも以上に多くの人が行き交い、路上に並べられた本棚の上の裸電球が光るのはそんな街を祝福しているからだ、と無責任にも考えた。トロワバグに流れる空気もいつもより少し浮き足だっていたように思う。
街と喫茶店はセロニアス・モンクのいうジャズと自由のような関係にある。最近私は、街について書いたいくつかの文章をまとめて1冊のzineを作ったのだが、その文章の多くには喫茶店が登場している。それは私の思う街がいつだって喫茶店とともにあるからだ。そこに名画座と、古本屋、鳩が集う公園なんかがあればなお良い。(思い返せば神保町にはこの全てがそろっている。)
その街の空気を軽やかにまといながら、訪れる人を親密さと少しの緊張感を持って迎え入れる、日常の中のよそ行きがそこにはあると思う。
先に触れた”ジャズと自由は手を繋いでいく”というセロニアス・モンクの名文句に私が初めて出会ったのは、「家出のすすめ」の中における寺山修司による引用である。
書を捨てて、街へ出て、そして再び書を買って、コーヒーを飲みに喫茶店へ。
そんな折にはぜひトロワバグへ。私が作ったzineも置いてもらっているので、読んでいただけたら嬉しいです。
学生スタッフ川窪