春にして喫茶店を想う

思い出すことは甘美で、浮かぶイメージはいつだって美しい。

思い出すなら神保町を。それも、あの地下の喫茶店を。

そんなことをぼんやりと考えた春を経て、新たにトロワバグで働くことになりました。新人スタッフの川窪です。

本の街・神保町に喫茶店は数多くあり、そのそれぞれは固有の輝きを静かに放ちながら、今日も喫茶空間への扉を開けています。

”どこにでもある”安心感””ここにしかない”刹那

両者は微細にバランスを変えながら、表裏一体となって空間を浮遊しています。

どちらを好むかは時と人により様々で、むろん、その選択に優劣などあるはずもありません。しかし、”ここにしかない”刹那は独自の芳香を漂わせ、人々を惹きつけます。

トロワバグの場合は、伝統的な喫茶店の役割を想起させるような、サロン然とした知的な雰囲気が、その固有性を構成する要素のうちの1つであるように思います。

珈琲を飲みに、打ち合わせに、本を読みに、ひと休みに、そして、寄る辺のない散歩の着地点に。トロワバグに来てくださった方が、その喫茶体験を思い出す。そのイメージの美しさの、一助になれたらいいな、と思います。

みなさまのご来店をお待ちしております。

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