価値のあるコーヒー


4月にこんなニュースを読んだ。

『コーヒーは人類の生存に「不可欠ではない」 スイス、食料備蓄から除外へ』
スイスは食料の多くを輸入に頼っているから、何かあった時用に第1次大戦時から今に続くまで食料備蓄を行なっているらしい。

しかし、コーヒーは人が生きる上で必須でないと政府が判断したため2022年内に備蓄からコーヒーを外す意向なんだとか。へえ。

これを読んで正直「まあ確かに必要ではないか」と思った。いや、喫茶店で働いてるくせにそれでいいのか?と思う人もいらっしゃるかもしれないけど、”そういう存在“、つまり、生きていく上で無くてもいいけど、あった方がいいという存在だからこそ自分はコーヒーが好きなんだなと実感した。

それは僕の好きな映画,音楽,ファッション等の趣味も同じだと思う。趣味も生きていくために必要なものではないし、むしろ無駄とも言えるものだけど、そういうものが常に僕を魅了してきた。だって、生きていき上で必要なことしかしないだとか、必要なものしか飲み食いしないっていうのはつまらないし。無駄こそ人生の楽しみだ!

JJJというラッパーの曲『MIND』の中でKid Freshinoがスピットする“価値のないものにしがみつく俺らは、意味のない音楽に救われたりな”というリリックに僕の趣味やコーヒーに対する考え方が表現されていると思う。

栄養価のないコーヒーはお店に来てくれる方々の生命の維持にとって無駄かもしれないけど、いつかそんなコーヒーが誰かの何かしらの救いになるのかもしれないという程々の緊張感を持って、これからもトロワバグで美味しいコーヒーと共にお待ちしております。


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